車中泊避難所の検討(シリーズ⑥)
第2章
1.車中泊避難所を検討すべき6つの理由(その3)
3)避難生活における車中泊避難希望者の増加
行政サービスの基本は「住民ニーズに応える」。
車中泊避難所の提言訓練を行い、車中避難所運営訓練が報道されるようになってから、車中避難所関係の講演や研修の依頼は自主防災組織(町内会含む)からの「車中泊避難所の勉強と検討をしたい」という声が圧倒的に多いことも見ても、避難所生活をする側としては「体育館よりは車」という意識が反映されていると言えるでしょう。
また車には良くも悪くも車の中にいればまず安心という車への安全神話(自動車避難(緊急避難の時はマイナスに作用する)があります。
またペットの同伴避難や家族の問題など、車中泊避難を希望する人は一定数必ず存在します。
そうした方々に対して自己責任で放置することが、エコノミークラス症候群のリスクを高め、救援物資の配布などの支援漏れの原因になっていることを考えれば、避難所として位置づけ仮設トイレや水道の確保などに務めるべきではないでしょうか。
※ペットとの同伴避難所や個々の家族の事情については、車にいるからよしではなく支援策について並行して議論していく必要があります。
(車中泊は閉鎖空間なので課題が埋没しやすい)
避難生活における車中泊希望者は増加傾向にあるという現実を直視し、それに向けた対策が行政には求められます。